銀屋町鯱太鼓「いのちは鼓動から始まる」をテーマに陸前高田へエール
長崎市銀屋町の「鯱太鼓」は長崎の秋の大祭「くんち」に7年に1度奉納され、たいへん高い人気を博しているものです。
2011年の「長崎夜市2011」では、東日本大震災復興支援の一環として、縁のある岩手県陸前高田へ鯱太鼓でエールを送りました。
※下記映像はYouTubeに掲載されていたものの共有です。くんちでの映像など提供いただけるものがございましたらご連絡下さい。
長崎くんち 銀屋町鯱太鼓ウェブサイトより転載
長崎市銀屋町鯱太鼓
「いのちは鼓動から始まる」の合言葉で、平成元年から始まった岩手県陸前高田市の全国太鼓フェスティバル。今年は名古屋市で開催されるそうですが、素晴らしいフェスティバルになる事でしょう。
私達は九州長崎市にて子供から大人まで週二回のペースで太鼓の練習に取り組んでいます。今回の大震災には言葉も出ない程の衝撃を受けました。被災された多くの方々に心から哀悼の意をお伝えすると同時に明日に向かって頑張れ!!と声援をお贈り致します。
私は昭和57年7月記録的な集中豪雨により長崎大水害が発生し2m程の浸水を体験しましたが、今回の皆様の受けられた大災害は比較にならない規模であり筆舌につくし難いものであります。
平成10年12月。私は悩んでいました。7年に1度の長崎くんち(秋の大祭)を2年後に控えて。私達は先の長崎大水害のような災害が二度と起らぬように、その上人々に吉祥事が訪れるよう祈願を込めて、銀屋町が昭和60年に50名の若者が担ぐ山車と6名の据太鼓によって鯱太鼓としてご奉納致しました。
奉納踊30分の内3分30秒の持ち時間の枠の中で据太鼓を如何にしたら輝きを持たせられるのか?あれこれ悩んでいました。そんな時でした。陸前高田市民体育館で催された太鼓フェスティバルのビデオを見る機会がありました。見て行く内に迷いが飛びました。
私は余りにも結果にこだわり、そしてヴィジュアルや技術的な小さな事象に囚われ過ぎていた事に気づかされました。市民体育館内の観客の顔には太鼓演奏を楽しみ温かく声援される笑顔や満足感が溢れていました。そしてボランティア諸氏の明るい笑顔!更に地元の太鼓グループの皆さんの自信に満ちた顔!ステージと客席が同化し、小さな渦がうねりとなり大きな渦を巻いているよう感じられました。
『これだ!!』と思いました。真心で打つ!肩の力を抜き小手先の技術にこだわらず和太鼓の持つ「和」を大切にして、真正面から太鼓に向かえば良いんだと!!
今回私達は陸前高田市民の皆様に心ばかりの贈物を致しますが、今後共機会ある度にご支援するつもりです。
8月7日長崎市内眼鏡橋のたもとにて陸前高田市へ向けて太鼓を打ちます。「いのちは鼓動から始まる」この合言葉を念じて、全員一つになって鼓動をお贈り致します。一日も早い普通の暮らしが戻りますように!!
陸前高田市太鼓フェスティバル実行委員会御一同 様
平成23年7月
長崎市銀屋町
鯱太鼓 一同